雑記帳

オタク医学生が思ったことを書くブログ

TVアニメ「CUE!」9話感想

こんにちは。

今週はずっと旅行に出かけていたので更新がこんなタイミングになってしまいました。この記事は帰りのサンライズ出雲の布団の上で書いています。前回の記事はこちら↓

 

take-md.hatenablog.com

 

9話は柚葉回でしたね。今回も基本的にはアニメオリジナル展開ながら原作のエピソードを織り交ぜていて、結果としていつものBirdらしい空気感になっていたように思います。Birdは原作でもコミカルな印象が強かったですが、アニメでもその印象は変わらず、話のテンポも良かったので楽しんで観ることができました。とはいえアニメの24分という尺では仕方のない部分もありますが、柚葉の掘り下げが少し物足りなかったかなという印象もあります。


さて、今回は柚葉回ということで原作で印象的だった柚葉の家庭事情が描かれていました。「シンガポール育ち、父は実業家で庶民離れした金銭感覚を持ち、果てはアラブの王子に求婚される」というまあ無茶苦茶なキャラ設定の柚葉ですが、そんなキャラ設定を乗りこなしてしまうあたりがCUE!で最も人気キャラである所以なんだろうなとも思います(人気キャラ発表企画「2020年CUE!声優アワード」第1位)。柚葉は実家が非常に裕福であるため、声優として仕事をせずとも生きていけるはずですし、そもそも声優としての収入など彼女の金銭感覚からしたら微々たるものであると思います。それでも彼女が声優を目指した理由として「自分の力でやり遂げたと言えるものが欲しい」と言っているんですね。実家が裕福であるため何不自由なく生きてきた彼女ですが、結局のところそれは親のコネや財力によるもので、自分の意思で何かを成し遂げたことがなかった訳です。もっとも、お金にものを言わせずに自身の努力でできることは勉強や運動など他にもあると思いますが、学者になる訳でもなければ勉強を頑張れるのは学生時代だけでしょうし、運動にしてもそうでしょう。だからこそ彼女は自分自身の力で頑張ることとして、一生ものの仕事にできる可能性がある「声優」を選んだんだと思います。ちなみにアニメでは触れられませんでしたが、原作アプリで彼女は父から借りた資金を元手に自身でアパレルブランドを立ち上げ、開業資金を返済できる程度には順調に経営していますが、それはあくまで「父からの資金援助」があったからこそ成し遂げられたことであり、100%自分の力ではないというのがポイントです(未成年では普通融資は受けられないですし)。その点声優は(養成所に通わなければですが)生活費以外の経費はほとんどかかりませんから、彼女の「自分自身の力で」という目標にも合致します。そして何より彼女は帰国子女であるため「日本のアニメが世界中で愛されている」ことを肌で感じているんですよね。実際のところ世界中で愛されるアニメというのはごくごく一部ですが、それでも映画やドラマよりはグローバルに愛されているのは事実だと思います。ここまでのことを踏まえると、柚葉が裕福な家庭に生まれ育ち、また帰国子女であるという設定はしっかりとした意味を持っているなと感じます。

そして柚葉の人柄ですが、とにかく真っ直ぐなのが一番の特徴だと思います。別に他のキャラが歪んでいる訳ではないのですが、ここまで真っ直ぐに夢を追いかけられているのは柚葉だけじゃないかなと個人的には感じています。彼女の人生の目標は「楽しく生きること」なので、突飛な発言や行動も全てそのためのことですし、基本的にネガティブなことは考えてないんですよね。チーム内では悠希もやや似た性格ではありますが、悠希は元気ではあるもののひたすらポジティブという訳ではないのに対し、柚葉は本当に根っからのポジティブな印象があります。そうでもないと「自分の笑顔には自信がある」なんて言えないですしね。笑顔といえば柚葉のトレードマークは八重歯ですが、お嬢様であるにも関わらず八重歯を矯正していないのもそれによるものなのかなと思います。特に海外では日本以上に歯列矯正が一般的ですが、柚葉はそれを自分のチャームポイントとして理解しているからこそ敢えてそのままにしていると考えられます。それは自分に自信があるからこそできることでしょうし、それだけ自信があるのはこれまで何不自由なく生活していたからなんだと思います。

原作からそうでしたが、改めて冷静に観るとなかなかぶっ飛んでいる柚葉回りの話もいいテンポ感でまとめられていて良かったなと思います。柚葉という規格外のキャラクターを描写するにはやや不足を感じなくもなかったですが、ここまでに書いた通り、柚葉のキャラクター像の重要な部分はちゃんと描けていたように思います。プロジェクトVogel全体としてもようやく本格的な活動が始まり、4人の話がこれからどう進んでいくか楽しみです。

いつもと違う環境で執筆したのでところどころ変な部分があるかもしれませんが、今回はここまでにします。ギリギリ次回の放送が始まる前に投稿できましたが、今後はもう少し余裕をもって書きたいと思います。それでは。

 

take-md.hatenablog.com