雑記帳

オタク医学生が思ったことを書くブログ

「透明できれい」

ついにDIALOGUE+1stアルバム「DIALOGUE+1」が発売されましたね。個人的には「謎解きはキスのあとで」が収録されるだけでもうめちゃくちゃ楽しみにしていたのですが、発売までずっと詳細が伏せられていたリード曲「透明できれい」があまりにも良い曲だったのでブログを書くに至りました。僕がDIALOGUE+に本格的にのめり込んだのはここ1年ぐらいなのですが、一応結成当初からある程度知っていたので、この曲を聴いた時に「約2年間の活動を経ての1stアルバムにこれ以上なく相応しい楽曲だな」と感じました。正直他にもっとキャッチーな曲はたくさんありますが、DIALOGUE+のこれまでの歩みを知っていると、このタイミングでこの曲を作り上げたことの意味がわかるような気がします。僕は音楽にはあまり明るくないので歌詞に重きを置いて音楽を聴くことが多いのですが、この曲は本当に歌詞が良くて、それは何故かといえば作詞の田淵智也氏がデビューからずっとDIALOGUE+のメインソングライター、そしてプロデューサーとしてこの2年間を過ごしてきたからだと思います。田淵氏はいつもいい歌詞を書きますが、恐らく彼が自分のバンドを除けば最も近くで見てきたDIALOGUE+の曲だからこそ、「これまで」を振り返りつつ、「今」を歌って、そして「未来」を見据えたこの素晴らしい歌詞が書けたんじゃないかなと思います。僕は田淵氏に比べれば5億分の1ぐらいしかDIALOGUE+のことを知らないと思いますが、それでも歌詞に込められた思いは伝わってきたので、僕がこの曲の歌詞から感じたことを歌詞を引用しつつ書きたいと思います。

 

【DIALOGUE+】「透明できれい」Music Video Full ver.【1st Album】 - YouTube

 

抱きしめたいのは形あるもの

だけじゃないんだよ ねえわかるかな

ベタな表現だけどいいですよね。むしろ抱きしめたいものって形あるものよりないものの方が多い気さえします(僕はどっちもありませんが)。

 

君の声だってさ ちゃんと聞こえたよ

だけどなんにも返せてないよな

これ、芸能の世界で生きる人なら一度は感じることだとなんとなく思います。当然僕は芸能の世界に入ったことはありませんが、「応援の声にちゃんと応えられているか不安」というのは少しわかる気がします。

 

雨に濡れた約束はプリズムみたいに光る

だけどそれだけで終わるなら僕たちががんばってる理由にならない

「雨に濡れた約束」が何を指しているのかは自信がないですが、「プリズムみたいに光る」「それだけで終わる」という表現から、「最初の目標/夢」ぐらいのニュアンスなのかなと思います。だから「夢や目標を叶えるためだけに頑張ってる訳じゃない」ということになるんでしょうか。

 

どうしようもないくらい今が好きだよ

透明できれいでそしてあったかい

先程の「僕たちががんばってる理由」は「どうしようもないくらい今が好き」だからということですよね。そしてその今は「透明できれいでそしてあったかい」、いい表現ですね。心地良さがよく伝わってきます(ちょっとお風呂のことかと思ってしまいましたが)。

 

根拠なんかなくても欲しくもないよ

だってさ 目を見ればわかるの

ここの理屈抜きで感情にストレートな歌詞、田淵智也って感じがします。根拠なんかどうでもいい、ただ今が好き、それが目を見れば伝わってくるんです。

 

輝きたい場所は絶対におんなじ

おんなじだよ、そうでしょう

ここまで一緒に歩んできた仲間たちだから、最初は違ったかもしれないけれど、今なら「輝きたい場所は絶対におんなじ」って言いきれるんだと思います。

 

ステージは次々新しくなる

だから一息つく場所探そう

「ステージは次々新しくなる」というのは本当にその通りで、この2年の間にDIALOGUE+の立ったステージは本当に様々だったし、これからももっと様々なステージに立つと思います。その中で「一息つく場所」、それはたぶんメンバーと過ごす時間なのかなと思います。

 

その一息の間に 君と話したい

変わり続けて変わらぬ僕らだ

「変わり続けて変わらぬ僕らだ」ってフレーズいいですよね…成長し続けているけれど、根幹の部分は変わらないってことだと思います。

 

さっきまでいた君がもしいなくなってしまったら

寂しいとか悲しいとかで説明したくない

単純に嫌だ!

これも感情にストレートに訴えかけてきて好きです。「君」が誰のことを指すかは色々な解釈ができますが、「ぼくらは素敵だ」の「一人でも欠けちゃったら嫌だから心を繋げ」という歌詞とも繋がって、もしそういうことがあったとしたら「寂しい」「悲しい」なんて言葉で片付けたくなくて、とにかく嫌だ!っていうストレートな感情をぶつけてくるのがらしいなと思います。

 

どうしようもないくらい好きになってね

違う 僕たちがさせなきゃ

「好きになってほしい、でも好きになってもらうのを待つんじゃなくて、こっちからそうさせなきゃ」という一種の「焦り」みたいなのが感じられる歌詞です。ファンがついても、心から好きでいてくれるだろうか、この先もついてきてくれるんだろうか、というような不安なのかなと思います。

 

どうやったらいいかな 悩んでるより

やってみよう それが一番いいはずだ

そのためにはどうしたらいいか分からないけれど、悩んでる暇があったらなんでも試してみよう、というスタンスはDIALOGUE+らしいなと感じました。コロナ禍の中で配信ライブをいち早く実現したり、サイン会やYouTubeなど、とにかくできることをやってきたからこそ今のDIALOGUE+があるんだと思います。

 

夢ってのは 叶えたら 夢じゃなくなる?

もしそうだとしても もう一回 目指すんだ

僕らだけが見れる 僕らだけの夢を また、ちゃんと!

夢は叶えたら現実になりますが、同時に夢であり続けることもできると思います。例えばつい最近「アニサマのメインステージに立つ」という夢を彼女たちは叶えましたが、「今度は満員のアニサマに出たい!」というようなことをメンバーが口々に言っていたので、「アニサマの舞台に立つ」という夢は一度叶っても、夢であり続けていると考えられますし、「アニサマの舞台に立つ」から「満員のアニサマの舞台に経つ」という新しい夢になったと考えることもできます。どちらにせよ夢を叶えても夢を見続けることはできるということなんですね。

 

君と見たいよ 輝いてやまない景色を

その景色を見て嬉しすぎたなら ちょっと泣いていいかな

見ていて欲しい その瞬間も 僕らを

この歌詞を聴いた時、4月の「ぼくたちのかくめい![再]」を思い出しました。本来2020年に開催するはずだったライブを1年越しに有観客で開催した彼女たちの目に映る景色はきっと「輝いてやまない景色」だったと思いますし、ライブ中に涙するメンバーもいて、この歌詞の通りだなと思いました。そしてその「輝いてやまない景色」はこれから先にもあるだろうし、それを僕も一緒に見たいなと思います。

 

どうしようもないくらい好きになってね

大丈夫 僕たちがさせるから

2サビでは「違う 僕たちがさせなきゃ」となっていた部分が「大丈夫 僕たちがさせるから」と心強さを感じる表現になっているのが印象的です。デビュー曲「はじめてのかくめい!」の「ほら僕らについてこようぜ 損は絶対させないさ」という表現にも通じるものがありますが、この圧倒的な自信が「らしさ」だと思います。

 

透明できれいでそしてあったかい

今を大切に進もう

今まで頑張ってきた「過去」も、これから待っている輝く「未来」もあるけれど、それよりも「今」を大切にしなければいけないという意思を感じます。

 

輝きたい場所で輝きたいから

どんな道だとしても 負けたりしないでね

君と僕らでさ 作ろうよ 未来を

「私たちは輝きたい場所で輝くためにこれからも頑張るから、みんなもそれぞれの道で頑張って、一緒に未来を作ろう」というメッセージだと思います。

 

きっと素敵だよ!

「あたりまえだから」の時も思いましたが、この先行きの見えない世の中で未来に希望を持たせてくれるポジティブな歌詞には毎度救われます。田淵氏は基本ポジティブな詞を書くことが多いですが、DIALOGUE+の曲ではそれが顕著な気がします。でもそれが不思議とスっと入ってくるのは彼のワードセンスとそれに説得力を持たせてくれたこれまでのDIALOGUE+の活動なのかなと思います。「あたりまえだから」には「あやふやな未来だけど 楽しいことばっかりだ」というフレーズがありますが、少なくともDIALOGUE+の活動はこの1年本当に「楽しいことばっかり」だったので、「きっと素敵だよ!」というのもきっとその通りになるんだと思います。

 

ステージはこうして新しくなる

だから僕らはまた息をした

こうやって過去を積み重ねた上で今を紡いで、そして未来を見据えてどんどん新しいステージに立っていくんですね。だから「息をした」つまり止まらないことを表現しているんだと思います。この曲は最後に持ってきても良かったと思うんですが、音源では最後にブレスの音が入って「はじめてのかくめい!2021」に繋がるんですよね。アルバムの最後で新しく生まれ変わった「はじめてのかくめい!」に繋げることで、「進化し続けている」ことを表現するとともに「初心を忘れないこと」「始まりのワクワク感」を改めて感じさせてくれます。「はじめてのかくめい!」も改めて聴くとめちゃくちゃ良い曲なんですが、これについて書き始めると終わる気がしないのでここまでにします。

 

という訳で「透明できれい」の歌詞から感じたことをまとめてみました(全然まとまってない)。主に歌詞について書きましたが、瀬名航さんのメロディも伊藤翼さんのアレンジも、そして何より2年間で大きく成長したメンバーの表現力があってこそこの楽曲が素晴らしいものになったんだと思います。これから聴く回数が増えるとまた感じることも変わってくるかもしれませんが、現時点での感想ということで書いておきます。