雑記帳

オタク医学生が思ったことを書くブログ

充実のCUE!日

こんにちは。先週末は「CUE! and DIALOGUE+展~A dressing~」と「CUE! Reading Live vol.5 ~Wind&Moon~」に行ってきたのですが、とても満足度が高かったので久しぶりにブログにまとめたいと思います。

そもそもこの2つのイベントは8月のライブで開催が発表され、当時は「3ヶ月後かぁ〜」と思っていた訳なのですが、リアルの方がそこそこ忙しかったせいもあり意外とあっという間だったように感じます。現状アプリのサービスが停止しているので、CUE!というコンテンツからの貴重な新規供給ということでめちゃくちゃ楽しみにしていたのですが、その期待を裏切らない充実したものだったように思います。

ではまず「CUE! and DIALOGUE+展~A dressing~」の方の感想からいきたいと思います。この展示会は4日間に渡ってこれまでの衣装や設定資料、未公開映像などが展示され、さらに前半2日と後半2日で展示内容が変更されるというかなり盛りだくさんな内容でした。自分は地方住みであり、前半の平日に休みは取れそうになかったことから当初は最終日のみ参加する予定だったのですが、急遽休みが取れたので前半の展示、後半の展示両方見ることができました。

まず衣装展示についてです。衣装展というのはインストアイベントなどで時々見ることはありましたが、今回の展示会では実に40着もの衣装が同時に展示されており、入れ替え分を合わせると計60着の衣装を見ることができるというこれまでに類を見ない充実ぶりでした。これまでMVやライブで何度も見てきた衣装ですが、実際に間近で見ると生地の素材感や細かい部分のこだわりなどがよく伝わってきて、さらにキャストの音声ガイドもあったので、服というものにさほど関心のないオタクの自分でも非常に楽しむことができました。特にCUE!の衣装はデザイン案も同時に展示されていたので、いかにイラストのイメージを残しつつ動きやすく、着替えやすくするかといった工夫がされているかを実物とイラストを見比べながら感じることができました。

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(全部貼るとすごい量なのでFF衣装のみ貼っておきます)


次に設定資料ですが、これもかなり面白かったです。撮影OKだったので実際に展示されていたものを貼りながら話したいと思います。

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まずはキービジュアルラフです。このキービジュアルは今でもCUE!公式サイトのトップ画像として使われているものですが、この3案はどれを見ても既にそれぞれのキャラクターの「らしさ」が出ている印象があります。実際に採用されたのは左端のものですが、不採用となったラフも仕上がりを見てみたいなと思います。

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「See you everyday」ジャケット案です。CUE!大好き人間としてこのCDを持っていないのが非常に悔しいですが、見比べると左手で髪を触る動作があるとないとでは全然印象が違うなと思います。ちなみに実際に採用されたものは左手が更に上がっているイラストで、手の位置ひとつでこんなにも印象が変わるんだなと思いました。

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「Forever Friends」衣装案です。実際に採用されたものと比べると随分印象が違うというか、ベースが白とグレーでアクセントにメンバーカラーというのはむしろ「Talk about everything」衣装に近いイメージな気がします。他の衣装設定についても後で話しますが、最も原案からデザインが変わったのが最初の衣装というのは面白いです。

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「Knocking on My Dream!!」衣装案です。この衣装は制服っぽさとステージ衣装っぽさが絶妙な塩梅でミックスされていてとても好きな衣装なのですが、3つの案の中で最もシックな印象のB案が採用されたのが印象的です。FlowerのイメージからするとA案の方がそれっぽいような気がするので、B案を選んだ理由も気になるところです。

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Flower詳細設定です。Flowerに関しては初期設定からさほど変わっていない印象がありますが、表情差分はLive2Dで実装されたものと印象が違うものが多い気がします。髪型とか小物とかに細かい設定があるのが面白いです。

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「にこにこワクワク最高潮!」衣装案です。めちゃくちゃ作画コストが高い印象ですが、これに関してはLive2Dだからこそ実現できたのかなと思います。Flowerの「Knocking on My Dream!!」と比較すると統一感より個性を重視した印象で、その辺りもBirdらしいなと思いました。

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Bird衣装案です。なぜかFlowerだけ衣装設定がなかったのですがなんででしょう?衣装に関してはさほど変わっていない気がしますが、むしろ千紗と悠希の髪色が気になります。展示会場の照明の都合上わかりづらいですが、実際に採用されたのは原案と比べて千紗が暗め、悠希が明るめ(おそらく両方②案)になっています。

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Bird詳細設定です。まず目を引くのは千紗と柚葉の苗字ですね。どういう経緯で変更されたのかは分かりませんが、ここまでキャラクター設定固まってから変更されるものなんですね〜といった感じです。BirdはFlower以上に変わった印象がないですね。特に悠希と柚葉の表情差分はほぼそのままLive2Dに反映されていたと思います。面白かったのは悠希の設定画に書かれているコメントで、服のボタンが「マーブルチョコ型」だったり、髪留めが「ただの四角」だったり、目が「ナマイキそうな感じ」と、なんか扱いが雑な感じで笑いました。

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「Good meal, Good life」衣装案です。全体的なデザインは3案とも共通なので一瞬「これ採用されたのどれだっけ?」となりました(②案)。比べてみると採用されたのは一番落ち着いたデザインですね。

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Wind衣装案です。これは実装されたものとほぼ変わりませんね。厚底履いてもちっちゃいまほろかわいい。

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Wind詳細設定です。大きくは変わっていない印象ですが、表情に関しては絢はここまで表情豊かじゃなかった気がする一方、莉子の(>Δ<)の表情が設定画から健在なのフフッとなりました。あと美晴のアクセサリーのやたら細かい設定や莉子の髪型の複雑さにビビりました。

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MiRAGE! MiRAGE!」衣装案です。この時点でかなり固まっていますが、片マントの案が採用されて良かったなと思います。あるとないとでは上半身のボリューム感に結構違いが出そうだな…と実物を見て思いました。

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Moon衣装案です。聡里の髪色と利恵の目の色が大きく変わったポイントでしょうか。個人的に好きなのは凛音の服がボーダーである理由と鳴の2Pカラーがツボでした。

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Moon詳細設定です。まずは聡里の苗字が気になりますね。これまたどういう経緯で変わったのかは不明ですが、これで16人中3人の苗字が原案から変更されていることが判明しました。一番気になった点としては鳴の表情です。ゲーム中では志穂と並んでかなり表情の変化が乏しかった鳴ですが、設定画の段階から表情の変化が控えめだった志穂に対し、鳴はかなり豊かな表情が設定画には描かれています。設定画の時点ではもっと感情豊かなキャラクターだったのかもしれないと思うとなかなか妄想が捗りますが例によって詳細は不明です。表情の話でいくと、凛音の驚いた表情や聡里のメガネ芸もゲーム中で見られた表現なので設定画を見られて嬉しかったです。あと聡里の眼鏡、下フレームじゃなくて目に被る部分だけフレーム消されてるパターンだったんですね…

設定画はここまでです。今まで一切表に出ていなかった設定画が見られたのは良かったですが、寮や事務所の建物や位置関係、真咲社長はじめエールブルースタッフ陣などの設定画などもっと見せて欲しかったなというのが本音でもあります。まあその辺りは再び展示会があるか、設定資料集が出ることを期待することにします。

展示内容のもう一つは未公開映像ですが、まず表に出ることのないオーディションや顔合わせの映像が見られたのが良かったです。オーディションではキャスト陣の挨拶とセリフ一言ずつの映像が流れていたのですが、オーディションのセリフは本編になかったものがちょこちょこあったような気がします。個人的に印象に残っているのは自己紹介でめちゃくちゃすき焼きの話をしていた内山悠里菜さん、前日にアイスを5本食べた鷹村彩花さん、朝から塗り絵をしていた宮原颯希さん辺りですかね。初顔合わせの映像ではキャラクター設定がチラッと見えたのですが、全員分は映らなかった…というかまともに映っていたのは六石陽菜だけでした。ちなみに公開されているプロフィールの他に体重、スリーサイズ、両親の職業といった設定がありましたが、その辺りの設定も資料として展示して欲しかった…というのが本音です。その後はアー写撮影やサンシャインシティリリイベなどキャスト発表後の映像でしたが、今と比べるとまだ初々しい感じで良かったです。特にサンシャインシティでのForever Friendsは2ndPartyでのそれと比較して「成長したんだな…」と感じると共に当時現地に行かなかったことを悔やみました。

今回の展示会は入場チケットが4500円とかなり強気の設定でしたが、これだけの展示内容に加えて入場特典としてシソ先生描き下ろし色紙が2枚も貰えることを考えるとむしろ安い…とまでは言いませんがそこまで高くはなかったかなと思いました。まさか2回も行くとは自分でも思っていませんでしたが、素直に行って良かったなと思えるいい展示会だったかなと思いました。

さて話は変わってReadingLiveです。もともと展示会とReadingLiveを梯子するつもりでチケットを取っていたので、展示会を一通り(約2時間)見た後は食事だけ済ませてすぐに竹芝ニューピアホールに向かいました。余談ですが、せっかく秋葉原に来ていたので☆4宮路まほろ【孤独のスゝメ】に出てくるラーメン屋のモデルとされている「竜軒」さんで昼食を食べました。秋葉原の真ん中で300円台からラーメンが食べられる非常に良心的なお店ですが、先述のまほろキャラクターエピソードに登場する「スペアリブ入りラーメン」が実在していたので思わず頼んでしまいました。

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「リブ肉ラーメン(850円)」

素朴な中華そば系ラーメンにスペアリブというなかなか不思議な組み合わせですが、意外とイケるなといった感じでした。ただ普通のラーメンの倍以上の値段なので積極的におすすめはしません。ちなみに店内にはいろいろグッズが飾ってあったりもしました。

話が逸れたので本題に戻ります。昼の部は現地のみ、夜の部は配信ありという構成だったので昼の部の優先順位を上にしてチケットを申し込んだら無事昼の部に当選したので、昼の部は現地で、夜の部は帰りの高速バス車内で観ました。結論から言うと両方観られて良かったです(もちろん両部とも現地で観るのが理想でしたが)。

まず開幕Forever Friendsでああ…となりましたね。まさか開幕からライブパート、しかもForever Friendsで始まるとは思っていなかったのでかなり意表を突かれた感じでしたが、この曲は本当に聴く度好きになります。好きな部分を書き始めるとキリがないので割愛しますが、とにかく歌詞がこのコンテンツのテーマに合いすぎてて、いつ歌われても心に響きます。

続いて自己紹介を挟むのは全体ライブとは異なる部分ですが、今回のReadingLiveは最初と最後のライブパートは本編とは別枠なので、「ここから朗読劇が始まります」という合図のようなものなのかな、と解釈しています。

自己紹介を挟んだ後で本編に入ります。今回はWindとMoonの合同ということで、チーム間でクロスオーバーした完全オリジナル脚本だったのが印象的でした。ゲーム中のストーリーはチーム4人で進むかエールブルー16人で進むものが大半だったので、今回の合同ReadingLiveに合わせづらかった…という面もあったかもしれませんが、今この時期にこのメンバーでやることの意味を強く感じる脚本でした。あらすじとしてはWindとMoonで1人メンバーを入れ替えてリーディングライブ(区別のため劇中のリーディングライブはこう表記します)を行うという企画で、聡里がWindに、莉子がMoonに一時的に加入し、いつもと違うメンバーでリーディングライブまでの時間を過ごす、という内容でした。

今回の脚本で好きなポイントはたくさんあるのですが、まず大きなテーマとして「他人の演じたキャラクターを改めて演じる」という行為を通じて、演技というものへの向き合い方を考えさせられる、というものがありました。チーム間で入れ替わった聡里と莉子は、当然聡里が莉子の演じたキャラクターを、莉子が聡里の演じたキャラクターを演じることになるのですが、莉子はレッスンで「聡里の演技を参考に」聡里のキャラクターを演じ、聡里は「私なりの解釈で」莉子のキャラクターを演じます。聡里のレッスンを見学していた莉子はそれに違和感を感じ、聡里の演技に口出ししてしまい、少し口論になり…といった内容でした。以降の展開に関しては僕の貧弱な文章力では伝えられないので本編を観ていただきたいのですが、このテーマの面白いのは「アプリ内ではユーザーが自由にアニメの配役を変えることができる」というCUE!の売りのひとつであった部分へのアンチテーゼみたいになっているところなんですよね。敢えてそこを自問自答するようなストーリーによって、「このコンテンツは真剣に『声優』という職業に向き合っているんだな」と思わされました。短編アニメとはいえど、オーディションを受けて、受かってからも役作りをして…というプロセスを経て出来上がった「役」を、そう簡単に他人に任せられない、というのはある意味当然のことで、聡里も劇中で「名作をリメイクしたりするのは良いけど、安易にキャストを変えたりすべきじゃない」という発言をしていますが、そこに切り込んできてくれたのは本当に良かったと思います。

もう一つこの脚本で触れておかなければならないのが、時間の経過とそれによる関係性の変化です。劇中では物語開始時点で19歳だった聡里が成人したことが示されていたり、春が近づいている季節であることが仄めかされていたので、作中の時間軸的には1年目の終わりあたりになると思います。アプリ内のストーリーが1年間の出来事と仮定するならば、今回のシナリオはその最後にあたる部分になり、これまでに重ねてきた時間と人間関係の集大成を感じました。具体的に挙げるとキリがないですが、一匹狼じみていたまほろが莉子のことを庇うような発言をしていたり、あまり社交的とはいえない凛音以外のMoonメンバーがWindメンバーと同じ部屋でゲームや談笑していたり、メインストーリー初期では考えられなかった、でもこれまでに紡がれたストーリーを踏まえれば自然な空間が出来上がっていて素晴らしかったです。2ndPartyでも思いましたが、アプリは止まっていても時間は止まっていないんだなということを強く感じさせられました。

アフレコパートでは実際に莉子と聡里の配役を入れ替えての生アフレコ(劇中ではリーディングライブという体ですが)が行われました。正直アプリ内でミニアニメを何回も観ていたわけではないので配役の変更による違いはあまり体感できませんでしたが、それはさておき生アフレコを観たのは人生初だったので普通に感動しました。あんな一発で絵の動きにセリフ合わせられるんだ…というめちゃくちゃ初心者みたいな感想しか抱けなかったのが悔しいです。

ライブパートは元のWind、Moonメンバーに戻って「キセキなSummer!」「Reach for the World!!」が披露されました。個人的には2ndPartyでは配信で視聴していた夜の部のみ披露された「キセキなSummer!」を生で浴びることができて感無量でした。CUE!の楽曲はチームごとに色合いが違いますが、特にWindとMoonは離れている印象なので、その違いを感じることができたのも良かったです。

ライブパート後は再び朗読パートに戻るのですが、冒頭と同じ構成ながら外の季節の変化を描いていたのが非常に良かったです。変わらない日常と変わっていく季節をこの短い時間で巧く表現してくるの本当にすごい。そして美晴の締めのセリフが春めいていく空の下で「楽しみね。新しい季節がどんな物語になるのか。」なんですよ。一つの季節の終わりと新しい季節の始まりを、アプリが停止してアニメが始まるこのタイミングのReadingLiveで表現してくるのが素晴らしいです。

続いて最後のライブパートに入ります。アニメ主題歌初披露が来るかと思っていたのですが、カップリングの「空合ぼくらは追った」が披露されました。歌詞がモニターに出ていたので目で追いながら聴いていたのですが、このタイミングに相応しい楽曲でした。歌詞の内容について詳細な言及は避けますが、公式のツイートだけ引用しておきます。

そして安心と信頼の完全神曲ことミライキャンバスです。ミライキャンバスもあのタイミングでリリースされ、そしてこのタイミングで歌われることに意味がありすぎるんですよね…今まさに止まった時間とモノクロの季節が動き出しているので…。

そしてアニメ新情報の発表、8月以来出ていなかったPVの第2弾が出ました。アニメはまだ期待半分、不安半分といったところですが、こうやって動いているものが見られるといよいよなんだな…という気分になります。これから毎週公開されるらしいので、いいアニメになることを願いつつあと1ヶ月ちょっとを過ごしたいと思います。アニメの放送終了と前後してアプリも再開されるだろうと思っているので、今後の展開にまた期待したいと思います。

今回の展示会とReadingLiveで改めてCUE!のことが好きだなと再確認できる充実した週末になりました。またSee you everydayできる日を楽しみに待っています。